神谷の判決は無期懲役となった。
神谷は若いころから派手好きで、以前勤めていた空調機器の会社では1億8000万もの金を横領し、マンションを七つ購入したり毎晩のように銀座の高級クラブで飲み歩いたり愛人も三人いたりと、豪遊を繰り返していた。無職になっても態度は改まらず、消費者金融から多額の借金をしていた。金に追い詰められた神谷の最後の金策が保険金殺人となったのである。
ただの人間と違うのは、完全犯罪をするため、頭をすごく使っています。トリカブト毒(アコニチン)とフグ毒(テトロドトキシン)のNaチャンネルの活性化の違いを利用する、かなり薬理作用を知り尽くした者の仕業になります。それも自宅の研究室でマウスを使いながら実験してわかったみたいです。そんなに努力して研究するのならもっと世の中に役に立つことをしてくれたらよかったと思います。
この事件では東京警視庁科学捜査部が活躍したそうです。世の中が発展していくため、より高度な科学捜査が必要になってきたわけです。そういう意味では世の中の発展に尽くしたと思われます。犠牲者が3人で済んでよかったかもしれません。